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妖怪人間になりたかったこともさることながら、子供の頃は「パーマン」にもなりたかった。

ある日、父が「パーマン・セット」を買って来てくれた。多分、あれはどこかに出張に行った時のお土産だったのだろう。僕は物凄く嬉しかった。興奮した。あの憧れのパーマンになれるのである!ヘルメットやマント、そしてバッチ。これら全てを身に付ければ、僕もパーマンになって空を飛べると本気で思っていた。はやる気持ちを押さえながら、母に手伝ってもらってマントを着る。ヘルメットをかぶる。バッチもつける。そして加速をつけて廊下を走って、いざ!!憧れの空中浮遊!!!

・・・ところが、宙には浮かなかった。空など飛べもしなかった。不思議でならなかった。何故、マントを付けてパーマンと同じ格好をしてるのに、空を飛べないんだろう・・・。どんなに加速をつけて、いくら力強くジャンプしてもすぐに着地してしまう。両親は「飛べるわけないじゃない」と笑っていたが、心底不思議だった。悲しかった。裏切られたような気分だった。

アニメの世界は、所詮「非現実」の世界であるということを、僕はあの「パーマン・セット」によって初めて気づかされた。マントさえ付ければ空を飛べると、何の疑いもなく思っていた子供時代。「妖怪人間」になってベム・ベラ・ベロの仲間入りが出来ると思っていた子供時代。アニメの中に出てくる魅惑的な道具が欲しくて両親にねだるその度に、「そんなのは売ってない」と言われるのだが、パーマンになれなかったその現実が何よりも衝撃的だった。

しかしそれよりも衝撃的なエピソードがあった。

大学時代の友人も同じように、子供の頃にパーマン・セットを買って貰ったのだそうだ。そして僕と同じように、それを身につければ空を飛べると思い込んでいた。かたくなに信じていた友人は、パーマンのマントを身に付け、高台に上った。そして、3メートルもある高さから、なんと実際に飛び降りたのだそうだ!!血だらけになって帰宅した我が子を見たご両親は、「まさか、本当に飛ぶとは思っていなかった」とあわてふためいたのだとか。

どこにでも、上には上がいるものだ。

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