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最近、東京の電車では新たなアナウンスが加わった。
「携帯電話を操作しながらの乗り降りは大変危険ですので、乗り降りの際の操作はお控え下さい」
ついにこんな案内まで流さないといけなくなってしまったのか。この先どうなることやら。電車内では携帯(スマホ)で電子書籍や新聞を読んだり、メールやSNSをする人の他に、ゲームに夢中になっている人もことのほか多い(老若男女問わず)。ちょっと異様な光景だ。かくいう僕は、携帯をいじってる場合ではなく、電車に乗っている時こそ読書に余念がない。自宅では本を読むことがないので、電車の時間は貴重な読書タイムなのだ。メールの返信をするのさえ惜しいくらいだ。

最近は北朝鮮関連の本を立て続けに読んでいた。その中でも大韓航空機爆撃犯の金賢姫の全手記(「いま、女として―金賢姫全告白」<上下巻>、「愛を感じるとき」「忘れられない女―李恩恵先生との二十ヵ月)と、韓国の著名映画監督・申相玉と女優・崔銀姫夫妻の手記「闇からの谺―北朝鮮の内幕」<上下巻>が圧巻だった。帰宅途中の歩いている時間さえもどかしい位、夢中になって読んだ。どれも衝撃的な内容だったが、拉致から北朝鮮脱出まで詳細に書かれている「闇からの谺」は、そんじょそこらのアクション映画やスパイ映画よりも遥かにスリリングだった。

韓国の有名女優・崔銀姫(チェ・ウニ)が香港で拉致された半年後に、(当時)元夫だった映画監督・申相玉(シン・サンオク)も拉致される。拉致されて5年後にようやく2人は北朝鮮で再会するのだが、その間、申相玉は2度の脱出に失敗し、政治犯専用の強制収容所に入れられている。そもそもこの2人は、金正日によって北朝鮮での映画制作を目的に拉致されているのに、5年もの月日に渡り幽閉されていた。再会後、脱出までの3年間は、金正日の恩恵を受け、最高待遇の中、17本の映画を制作しているが、脱出に向けての準備を重ね、日本やアメリカにいる友人らに協力を乞いながら、最終的にはウィーン滞在時にアメリカ大使館に逃げ込み、アメリカへの亡命に成功する。この中で、金正日自ら2人の拉致の目的を語っている音声をテープに録音(命がけで隠し録り)するくだりと、ウィーンでホテルから日本人記者と共にタクシー移動している最中、尾行してきているタクシーをかわしながら、アメリカ大使館へと逃げ込むくだりは、正に息をもつかせぬ展開で、読んでいるこちらまでも手に汗を握る程、ひっ迫感が伝わってきた。

それにしても、思想教育のくだりは、どの本を読んでもパロディーというかコメディーとさえ思えてくる。豊かな資本主義社会から連れてこられた人間が、コメディーのような思想教育で骨の髄まで洗脳されるなんてこと、本当に有り得ると思っていたのだろうか?
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