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僕とフランスとの関わりが本格的にスタートしたのは1996年、京都外大でフランス語を専攻し始めた18歳の時。ちょうどその年はフランス語学科が創設されて30周年で、僕は記念式典で在学生代表としてスピーチをした。その式典のハイライトは、京都外大の名誉教授、片岡美智先生の講演だった。その時89歳だったこともあり、最後の講演になるだろうと言われていた。1939年にフランスに留学し、1950年に日本人女性として初めてフランスで文学博士号を取得された片岡先生が、講演の最初に、
「私は人生においてフランスと関わることが出来て本当に幸せでした」
と仰ったのが、これからフランス語を習得しようとしている僕にはとても印象的だった。きっと自分もそう思うのではないかと思っていたような気がする。講演後のパーティーで、僕は興奮気味に先生に話しかけた。すると先生は僕の顔を見て開口一番こう言った。
「あなた、私の講演の時、寝てたわね」
ズドーーーーン!穴に入りたい気分・・・だったかどうかは覚えていないが、先生のお姿とお声は今でも鮮明に覚えている。(片岡先生は2012年に105歳で亡くなられた)


(1998年発行の受験生向けの大学案内)

それから今迄、フランスとフランス語は常に、僕に幸福と良き出会いをもたらしてくれる。ハイライトはやはり留学していた1998年〜1999年の1年間だったと思うが、今は旅行者としてフランスの地に行けるだけでも幸せだと感じる。フランスに降り立つと、魂が解放されたような喜びに満ち溢れる。フランス語を忘れて久しいけれど、聞こえてくる言葉も目に入る言葉もフランス語であることが嬉しい。ふと「この先フランスに住んだら・・・」と夢想する。恐らく、何が何でもフランスで仕事してフランスに住みたい!という野望があるならば、何とかしてその道を探すだろうが、大学卒業の時点でその思いはなく、それは今でも変わらない。ゆえに現実的ではないので、夢想する。不動産屋に貼られている物件情報を何気なく見ていると、「あ、この家なら買えそう」と思ってしまう。でも次の瞬間「買わない」と心の中で呟く。夢想するだけ。住めば都、ならぬ、住めば現実。僕は今旅行者としてたまに訪れるから、100%楽しいだけで終わるが、生活するとなるとそれはたちまち現実となり、夢のような日々ではなくなる。それは1年という短い留学生活を通してでも充分に分かっていることだ。日本で仕事をして、日本で生活して、たまに旅行者としてフランスに来る。これが正に「いいトコ取り」だと思う。いつまでも夢を見ていられるのだ。やっぱりフランスっていいな〜、フランスにまた住みたいな〜・・・と。かの地に住んだら住んだで、アレコレ大変なのも分かっているのだ。

突然2年前辺りから、頑なまでのフランス一辺倒に豹変した僕は、今やフランス以外どの国にも興味がなくなってしまった。留学中も散々「フランス以外の国々も見てみたい!」とあちこち行ってみたけれど、それも今は昔。これからはフランスのどの地方を言われても「そこ、行ったことあります」と言えるように、行ったことのないフランスの町に行ってみたいのだ。1年に一度では足りないというか、まるで二重生活をするように、「また行くの?」と言われるように、そして先方からは「また来たの?で、また来るの?」と言われる位、行ったり来たりしたい。来年からは1年に2回は行こうと思っている。これまでもマイレージを貯めていたけれど、これからはもっと貯めて、1年に2度、無料航空券で行くつもりだ。

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